2017年7月31日月曜日

【お知らせ】中外製薬及び関連法人に対して患者団体との協業に関して要望書を送りました。

いつもスマイリーの活動にご理解いただきありがとうございます。
代表の片木です。

本日、医薬経済社が配信する「RISFAX」トップニュースに
「中外関連法人の「配布物」に当局が関心 患者団体支援で効能謳うブレスレット、医薬品医療機器法に抵触か」という記事が掲載されました。
 
内容は、中外製薬とは独立した形態をとる一般社団法人「中外Oncology 学術振興会議」が患者団体に提供したブレスレットが「天然石」なのに「宝石」と記して無償提供したや「心の安定の効果」など効能効果を表記していることから厚生労働省等が法的に問題がないか関心を寄せているというものです。
実は、私がこのブレスレットの件に気づき、厚生労働省医薬保険衛生局や日本製薬工業協会にご連絡を入れさせていただき、これは患者会活動の一環でもございますのでその旨を代表の片木のSNSで発信させていただいておりました。
しかし記事の中で、一般社団法人の事務局が社団法人の配信した情報に問題があるにも関わらず「SNS上でクレームが書き込まれていたことから誤解を与える表現だったので自主的に削除した」と話していることが示されており、厚生労働省などが関心を寄せるくらいの発信をしておいたことを反省せず、私たちが誤解をしてクレームを言ったような受け取られ方をする発言をしていることをどう理解したら良いのかということ、そして1番の問題である患者会への各種プログラムの提供のあり方について中外製薬及び一般社団法人「中外Oncology 学術振興会議」に対して要望を送らせていただきました。

以下文章を記載します。

************

平成29年7月31日
中外製薬株式会社
代表取締役会長 最高経営責任者(CEO) 永山 治 様
代表取締役副会長 CSR推進、監査担当  上野 幹夫様
代表取締役社長 最高執行責任者(COO) 小坂 達朗様
コンプライアンス担当者様
患者会支援担当者様
広報IR担当者様
一般社団法人「中外Oncology 学術振興会議」
事務局長                 加藤 成尚様
 
「本日RISFAXで配信されたブレスレット配布報道に関して」

前略
平素よりがんの医薬品開発やがん患者会の支援にご尽力いただきありがとうございます。
本日RISFAXに「中外関連法人の「配布物」に当局が関心 患者団体支援で効能謳うブレスレット、医薬品医療機器法に抵触か」という記事が配信されました(別紙1)。
 
2015年秋に一般社団法人「中外Oncology 学術振興会議」事務局長加藤様より、がん患者会を一同に集める勉強会に参加しませんかという旨のご連絡をいただいた時から、当会では
1. 日本製薬工業協会が定める「企業活動と患者団体の関係の透明性ガイドライン」の外で、交通費や宿泊費、お弁当等が提供される勉強会を開催すること
2. 中外製薬からの独立性を謳っていますが団体名には中外を名乗っており役員等々でも独立している(影響を受けない)というのは信用できない
などの理由から一般社団法人「中外Oncology 学術振興会議」が提供する勉強会等には参加せず、また中外製薬株式会社の社員さんたちにお目にかかることがあった際には「透明性ガイドラインの外での勉強会は(たとえ法に触れていなくとも団体として、個人としては)納得がいかない」という旨のお話をさせていただいてきました。
 
今回の報道で、天然石を「宝石」とし、効能効果を表示するということ、またそれを患者会に無償提供するという「利益供与」と疑われるような事案を発生させた一般社団法人「中外Oncology 学術振興会議」ですが、RISFAXによると「SNS上でクレーム」というように事務局長の加藤氏が発言されていることに中外製薬及び一般社団法人「中外Oncology 学術振興会議」のお考えを示していただきたく本書面を送付させていただきます。
 
当会は一般社団法人「中外Oncology 学術振興会議」のホームページを拝見し、ブレスレットの無償提供に関して、また天然石を宝石と表記していること、効能効果を謳っていることは薬機法や広告違反になるのではないかと懸念し厚生労働省医薬保険衛生局に、またこういった患者会との透明性ガイドラインの外での患者会への様々なプログラムの提供について前向きに改善をお願いしたいと日本製薬工業協会に進言させていただいております。
またそのことは患者会活動の一環でございますので代表者のSNSで発信をさせていただいております。
私どもの団体はただ団体の考えを示し情報をSNS上に提供し感想を述べただけであり、このような発信のどこが「クレーム」なのでしょうか?一般社団法人「中外Oncology 学術振興会議」が自分たちの考えと相反する患者団体の声は「クレーム」と捉えるというお考えという理解でよろしいでしょうか?
 
当会としては企業と患者会の間には「利益相反」が発生することは当然であるということから患者団体が企業とお付き合いする上で発生する「様々な資金や労務提供」に関しては公開した上で活動をすることが、社会的にも安心して患者さまや活動を応援してくださる皆さまにも誠実であると考えています。
だからこそ、私たち患者団体が安心して中外製薬株式会社とお付き合いができますよう、いま一度企業、また一般社団法人「中外Oncology 学術振興会議」が提供する患者団体向けの全てのプログラムについてご検討いただけないかと要望を送信させいただくことといたしました。
誠に不躾ではございますが、企業と患者団体がより成熟したおつきあいができますよう、私たちが安心して中外製薬の社員の皆さまと透明性のあるおつきあいができますよう、今回の報道を元にお考え頂けましたら幸いでございます。
草々

卵巣がん体験者の会スマイリー
代表 片木美穂
080−7038−9750 / info.smiley@gmail.com