2015年10月13日火曜日

【コラム】ある日「臨床試験に参加しませんか?」といわれたら

こんにちは。
気が向いたら書く(というか、事務所で仕事があるときに書く)不定期コラムですが、いつもたくさんの方に読んでいただきありがとうございます。
スマイリー代表の片木です。

気がつけば10月も半ば。
12月12日に開催するグローバソンジャパン2015の参加申し込みも始まり、すでに多くの参加申し込みに嬉しい悲鳴です!
参加しようかな?とご検討いただいている方はお早めのお申し込みをお待ちしております。
ホームページはこちらです。


*********************

私たちがいま、抗がん剤治療を受けられていたり、「いま、多くの卵巣がん患者さんにとって良いと思われる治療」として標準治療を受けられ、その副作用もあらかた予想できているのは、臨床試験(治験)に協力してくださった多くの患者さんのおかげです。

そういうと、驚かれる方もおられるかもしれません。

細かく書くとたくさんの方法があるのであくまでも基本的なことを書きますが、

たとえば、「新薬の承認」のためには、そのお薬を患者さんに投与し効果はどれくらいあるのか、副作用はどうなのか、薬事法にのっとったお薬を承認するための「治験」が行なわれます。
その治験のデータを国が慎重に判断し「卵巣がん患者さんに有用である」としてはじめて承認されます。
治験では効果も大切ですが、副作用についても慎重に見ていきますので、治験でこんな副作用があったから注意しなければとして医療機関も患者さんに投与する際には慎重に治療を進めていきます。
(現在は承認された後、しばらくは市販後調査として臨床試験と同じくデータをとり、承認された後に多くの患者さんで使ってどうだったのかというデータも活かされています。)

また承認されたお薬は、これまで治療に用いていたお薬とどちらが優れているのか。
既存の治療と比較する臨床試験が行われます。
その際にも、効果の比較もあるのですが、副作用も比較されます。
その結果を元に、この治療が多くの患者さんにとって有用であり、副作用も比較的少なかったなどとして「標準治療」が選ばれますし、また再発した際などの治療の選択の際には、「この抗がん剤は脱毛が少ないよ、骨髄抑制がましかもしれないね」などと副作用も考慮したうえで、どの治療が良いのか検討がされていきます。

つまり、お薬が承認されること、効果や副作用が分かることは、それを調べるための臨床試験(治験)に多くの患者さんが参加してくださったからなのです。


************************

ただ、実際に患者さんの立場に立ってみてみると、やはり「臨床試験って危なくないの?」「臨床試験に入って損はないの?」なんて声も少なくありません。

がんと向き合うとき、やはりできうることなら少しでも良くなりたいと願います。
その中で、突然「臨床試験」というものを勧められたとき、「これが私にとって参加することは良いことなのか」検討するのは患者として当然だと思います。

また、患者さんが臨床試験を勧められるときは、「がんと告知されて、これからの治療を検討しているとき」「再発・再々発したとき」など、いわゆる「バッドニュース」を受けたときが多いので気持ちも落ち込みますし、頭が真っ白になっているかもしれません。

そんなとき

  • 臨床試験ってなに?
  • 臨床試験ってどういうことをするの?
  • どうして私が臨床試験の被験者に選ばれたの?
  • 医師にどんなことを確認すればいいの?
  • 参加したらその後の治療などに不利益が無いの?
  • 断っても本当に大丈夫なの?

ほか、気になること・確認したいことがたくさんあると思います。

逆に、いま、治療に苦慮している患者さんは「なにか、自分が被験者になれる臨床試験はないかな?」と探しているかもしれません。
そんなとき、どうやって情報を探せばいいのかなど知りたいのではないかなと思います。

**************************

グローバソンというイベントは「婦人科がん臨床試験の啓発」として米国ではマラソンが行なわれているようですが、日本ではもっとみなさんと、研究に携わる医療スタッフが距離を縮めてつながれるイベントにしたいと思っています。

みなさんが、ある日「臨床試験に参加しませんか?」といわれたときのお守りとして、一緒に学びませんか?

患者さんを支えるご家族やがん種を越えたピアサポーターのみなさんの参加も大歓迎です。

このコラムのタイトルにある「臨床試験に参加しませんか?」と言われたときにどうしたらいいのかということは、いずれこのコラムに書いていきたいと思いますが、まずは私自身もグローバソンでみなさんと一緒に考えていけたらとおもっています。

お申し込みはこちらから: http://globeathon2015.e-ryouiku.net/

2015年10月6日火曜日

【お知らせ】婦人科がん臨床試験を学ぼう!グローバソンジャパン2015開催のお知らせ

いつもスマイリーの活動を応援いただきありがとうございます。
スマイリー代表の片木です。

みなさんは、臨床試験(治験)ってどんなイメージですか?

そう聞かれても、そもそも臨床試験ってなんだろう?
ちょっと怖いイメージがあるな・・・
そう答える患者さんも少なくありません。

臨床試験という言葉を知っていても身近に感じない患者さんが多いのではないでしょうか?

そんなみなさんが「臨床試験に参加しますか?」と主治医からいわれたら・・・。
きっと不安を感じるのではないかなと思います。

**************************

婦人科がん臨床試験を啓発・支援する「グローバソン」という活動が米国で行なわれ、日本も2013年から参加しています。

グローバソンのホームページにも書いていますが、米国では「女性がん撲滅米国マラソン(Globe-athon)」として取り組まれているこの活動ですが、各国独自の取り組みも可能ということで、今年は、日本の取り組みとして、2013年に行なったウォークに加えて臨床試験の勉強会を取り入れることにしました。

お申し込みは10月12日からですが、是非参加をご検討ください。
http://globeathon2015.e-ryouiku.net/

***************************

勉強会にウォーク?と驚かれた方もいるのかもと思い、2013年の振り返りを!

2013年、グローバソンのウォークにスマイリーの会員さん・スマイリーを応援してくださるみなさんの参加を募り歩いてきました!

必ずウォークには臨床試験に携わる医療従事者の方が同行してくださり、わいわいとおしゃべりしながら歩き、先生方と患者さんの距離がグッと近づくイベントになりました!

今年も、埼玉医大国際医療センター藤原恵一先生を中心におしゃべりしながら散歩しましょう!
(もちろん、体力的に辛い方は勉強会からの参加も可能です)

グローバソンジャパン2015で「臨床試験ってなぁに?」の講義を担当くださるKASTの青谷さん(左)と、東京卵巣がんフォーラム2015で講師をしてくださったNTT関東病院の喜多川先生。


チーム卵巣がん体験者の会スマイリー。完歩できるかなー?って不安げな患者さんもいましたがみんな笑顔で歩ききりました!横浜市立大学宮城先生(前列右2人目)と。


スマイリーの応援団のみなさんとラストウォーク!名古屋や栃木から参加してくださった仲間もいて心強かったです。

***************************

今年もみなさんにお会いできることを楽しみにしています!

2015年10月5日月曜日

【お知らせ】心に残る医療 体験記コンクール(10月14日まで)

スマイリースタッフのMです。

読売新聞社からご案内がありましたのでご紹介させていただきます。

読売新聞社では表題のコンクールを実施しているそうです。

締め切りが10月14日と迫っておりますが、みなさんの思いを形にしてみませんか?

http://event.yomiuri.co.jp/iryo-taikenki/